映画『LION-25年目のただいま』情報

監督 ガース・デイヴィス 129分 原題 Lion 2016年製作 
オーストラリア・アメリカ・イギリス合作映画

出演者
デーブ・パテール(サルー・ブライアリー役)
サニー・パワール(幼少期のサルー・ブライアリー役)
ルーニー・マーラ(ルーシー役)
ニコール・キッドマン(スー・ブライアリー役)
デビッド・ウェナム(ジョン・ブライアリー役)

映画『Lion-25年目のただいま』ネタバレあり感想

①実話そして超号泣

号泣してしまいました。
もちろん泣けることがいい映画の条件とは思いませんが、我ながらちょっと頭が痛くなるほどの号泣っぷりでした。(予告見ただけでウルっとくる・・・(涙))
しかも実話、なんだそうです。
インド人の迷子で養護施設に入った少年をオーストラリア人の夫妻が養子縁組して大事に育てるんですが、この少年がインドの家族を探すお話です。

②行方不明になった少年の苦労

主人公はサルーという貧しいインドの少年なのですが、かわいいのです!
お兄ちゃんと一緒に自転車乗ってるとこなんて、
「でた!ニューシネマパラダイス乗り!」
と言ってしまったくらいかわいい子でした。(←これきゅんとしますよね?)
はだしでどこにでもお兄ちゃんについていきたがって、本当にかわいい。
でもそんな少年が電車の中で寝てしまって、言葉も違う全く知らない土地にたった一人で行っちゃって、お金もなくて、食べ物もなくて・・・。
そんなとき、優しくしてくれたお姉さんについていったら、変な男に人身売買で売られそうになって・・・。
もう、映画を見ながら
「逃げてー!」
と手に汗握ってしまうわけです。
そして、どうにかこうにか悪い大人たちの手を逃れて施設に保護されてやっと安心と思ったら、そこでも大人から虐待を受けて精神を病んでしまってる子もいて・・・。
「がんばって存在消してー!」
と願わずにはいられない。サルーがオーストラリアで養子に引き取られたときは、
「良かった、本当に良かった・・・(涙)」と思いました。

②養父母が立派な人たち

養子縁組してくれたオーストラリアの夫妻は、本当にすごい人たちです。
実話と知って
「こんな立派な人、本当にいるんだ」
と思うだけで、この世界はまだまだ捨てたものじゃないな、と思えました。
(それまでが嫌な大人ばかりだったのもありますが・・・)
主人公の少年が施設で会った、大人の虐待で病んでしまった少年も、サルーの兄弟としてこの夫妻に引き取られます。
国籍も違い、文化も違う、その上心に傷を負って扱いやすいとは言えない少年たちを癒しながら大切に育てる夫妻。
奥さんをニコール・キッドマンが演じてるんですが、とても抑えた演技で、でも慈しみを感じる、本当に素晴らしい演技でした。

サルーは大学にも通い、教養も身に着け、立派な青年に育つんですが、ずっと実の母親に会いたい、という思いを持っています。
でも、そんなことを言ったらオーストラリアのママに申し訳ない、という葛藤もあってなかなか口にできないんですが、ママはそんな小さな人じゃなかった!
ママに背中を押されたサルーはGoogleEarthを駆使して、(小さいころに行方不明になってしまったので住所などは分からないんですが、映像としてその土地の記憶はある!)インドの家族を探し出します。

こういうのを見ると、文明の進歩というのは素晴らしいな、と思います。
インドのお母さんとやっと再会したときはめちゃくちゃ泣けました。
(突然愛する息子がいなくなってしまったらショックでおかしくなっちゃいますよね)
インドのお母さんとオーストラリアのお母さんが抱き合ってる実際の映像も流れるんですが、もう超号泣。

ただ一つ、あんなに大好きだったお兄ちゃんが死んでしまっていたことが本当に悲しいです。お兄ちゃんと再会できず・・・。でもお兄ちゃんも、ある意味貧困社会のせいで亡くなったわけで。だからこそ最後のシーン、お兄ちゃんと少年時代のサルーが線路を二人で歩いてる姿はとても泣けました。
とってもおすすめです!

投稿者

ヤスティ

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